バイデン副大統領の発言と、「押し付け憲法論」をめぐる論議

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アメリカのバイデン副大統領は8月15日、ペンシルベニア州での演説で、「我々が日本の憲法を書いた」と明言した。

自民党などは日本国憲法GHQによる「押し付け」だと論じてきた経緯があり、今回のバイデン氏の発言は、結果としてこの「押し付け憲法論」を後押しした形となる。

これに対し民進党の岡田代表など護憲派は反発しており、バイデン氏の発言を「不適切」などとして批判している。

だが、日本国憲法GHQ草案を基に、GHQ占領下の日本で制定されたのは歴史的事実であり、今さらこれを否定するのは無理である。

そもそも、日本国憲法GHQの「押し付け」だろうが、「押し付け」でなかろうが、今の日本国憲法の条文が変わるわけでも何でもない。現憲法は日本が作ったなどとする主張は歴史的事実に反するので、誤りとして指摘していくが、憲法改正論議において、「押し付け憲法論」をめぐる論争など、本来はどうでもよい。

なぜなら、「押し付け」であったとしても、そうでなくても、9条をはじめとした現憲法には現状にそぐわない様々な問題があり、これを改正する必要があるという点には変わりがないからである。

仮に、現憲法に何も問題がなければ、「押し付け」であったとしても、そうでなくても、改憲は必要ないのである。

すなわち、「押し付け憲法論」をめぐる論議は所詮その程度の位置づけであり、あたかも「押し付け憲法論」が成り立たなければ改憲も成り立たないとでも言いたげな岡田氏を始めとする護憲派勢力の主張は不毛なものであり、憲法改正論議の本筋を避けた論議なのである。

tanizaki.hatenablog.com

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