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GHQ「押し付け憲法論」をめぐる論争と、憲法9条の問題点

憲法改正論議で「押し付け憲法論」をめぐる議論を見かけることがある。これは、日本国憲法GHQによる押し付けだったので改憲をしようという一派と、GHQによる押し付けはなかったとして改憲に反対する一派の論争である。私は、改憲に賛成している立場であるが、だからといって両手を挙げてこの「押し付け憲法論」側に立とうとは思わない。憲法GHQの押し付けだったから改正するのではなく、憲法には現在問題があるから改憲するというのが正攻法だからだ。かといって、護憲派の言うようにGHQの押し付けはなかったというのは歴史的事実に反しているので、これは護憲派の誤りとして指摘することにしている。
なお、この「押し付け憲法論」をめぐっては、民進党岡田克也代表が安倍総理に対して、憲法改正の議論に応じる前提として、安倍総理が「押し付け憲法論」を取り消すことを条件にした経緯がある。自民党は「押し付け憲法論」を主張してきたので、これを挫けば安倍総理改憲論が成り立たなくなると計算したのであろうが、「押し付け憲法論」は議論の本筋ではないから議論に持ち込むなという要求なら理解出来るが、岡田氏は「押し付け憲法論」は歴史認識として誤りだから取り消せと要求したのである。これこそは憲法論議の論点を逸らす試みであり、ましてや、歴史的事実を「なかったことにしろ」と相手に要求したのであるから、極めて恥知らずな駆け引きを挑んだといえよう。加えて、岡田氏は後日、アメリカのバイデン副大統領が演説で「我々が日本の憲法を書いた」と発言した際には、バイデン氏の発言を「嘘」と否定しなかったのであるが、つまりは岡田氏は自分でも「押し付け憲法論」を歴史的事実として認めているのに、他人には「押し付け憲法論」を取り消せと言っていたのであるから、岡田氏の一連の行為は卑劣を極めている。
ところで、「押し付け憲法論」には興味深い側面がある。つまり、憲法改正は問題のある箇所を改正するのが正攻法であり、「押し付け」の事実は本来は関係ないのは、先にも述べたとおりであるが、とくに9条の場合は、GHQの押し付けの結果として、現在問題が起きているという見方は、ある意味真理である。というのも、憲法9条GHQによる日本の軍事的解体および弱体化を目的として制定されたものであり、この無理な憲法の押し付けの結果、自衛権が認められないなどの、現在の9条をめぐる問題が生じているからである。GHQによる不良品憲法の押し付けが、現在の憲法9条の問題を招いたというのは、歴史的な事実の側面を表しているといえよう。

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