釜山・慰安婦像をめぐる韓国に対する対抗措置、日本国憲法前文と現実とのギャップ

韓国・釜山に新たな慰安婦像が設置された問題で、日本政府は韓国に対し、大使などの一時帰国や、釜山市行事での日本領事館員参加見合わせを含む対抗措置をとった。
また、この対抗措置の発表に合わせて、安倍首相はアメリカのバイデン副大統領と電話会談を行い、バイデン氏は「(日韓合意の履行を)強く期待する」と発言した。
もとはといえば、2015年の日韓合意を後押ししたのはオバマ政権であり、韓国が釜山の慰安婦像を設置して合意に逆行したたことで、オバマ政権は完全に顔に泥を塗られた格好だ。アメリカにとってこそ日韓合意は「不可逆的、最終的」な解決だったはず。当時のオバマ大統領は、「俺が日韓の問題を解決してやる」と意気込んだのだろう。結果は、このとおりオバマ氏が恥をかくことになった。したがって、さすがにアメリカも今回は日本に無理を言うことは出来ない。
安倍政権の今回の措置を「強行策」などと報じているメディアもあるが、大晦日の記事でも書いたとおり、国と国との関係で喧嘩を売られた以上は、その喧嘩は買う必要がある。安倍政権の今回の対応はその喧嘩を買ったということであり、これが当たり前の対応である。喧嘩を売られても黙りこんで、殴られ続けていた今までが異常だったのである。
相手国との対等な関係を維持するためにこそ、売られた喧嘩は適正な価格で買わなければならない。それを黙って見過ごすのは、お互いのためにならないことである。日本国憲法前文にあるように、外国の諸国民を信頼して自分の安全を保持しようなどというのは、全く現実を見ていない夢物語であるばかりか、むしろ無用な誤解や対立を生むだけである。

日本国憲法前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

 ところで英国BBCは本日付の記事で、この対韓対抗措置を報じているが、相変わらず「慰安婦」を「性奴隷」とする記述を交えており、韓国のウィーン条約違反も「日本の主張」とするに留めている。

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