日本への被害が理由でアメリカが北朝鮮への先制攻撃をしない、ということはあり得ない

北朝鮮情勢の危機が高じる中、日本の一部世論に、北朝鮮の反撃による日本や韓国への被害が理由で、アメリカは北朝鮮を攻撃しないという予測を述べる人達がいる。先制攻撃を受けた北朝鮮が、日本や韓国を攻撃すれば、甚大な被害が出るから、それを恐れるアメリカは北朝鮮を先制攻撃できないというものだ。だが、この予測は間違っているばかりか、命を張っている同盟国アメリカを侮辱するにも等しい、非常に失礼な言い分だ。
というのも、アメリカにとっての北朝鮮問題の本質は、アメリカが北朝鮮核兵器の脅威に晒されるのが、もはや時間の問題になっていることにある。北朝鮮の反撃を恐れて事勿れ主義で通してきたのがオバマ政権の「戦略的忍耐」であり、これはティラーソン国務長官が既に明言しているように「失敗して、終わった」ものである。そしてトランプ政権が繰り返し発言している通り、北朝鮮問題の解決には、軍事行動も含まれるのである。これはアメリカの安全保障の問題であり、アメリカとしては当然、自国民のために、自国を確実に守らなければならない。
この現実を前にして、同盟国の日本や韓国に被害が出るからと言って、アメリカが自国の安全保障を犠牲にするかといえば、そんなことは「あり得ないこと」なのである。アメリカは、自国の当然の権利として、北朝鮮問題を解決する道を選ぶ。
その上で、アメリカは同盟国に極力被害が出ないように、同盟の義務は果たすだろう。だが、仮に同盟国に被害が出たとしても、それはアメリカの責任ではない。同盟国の安全保障は、その国の責任である。日本の安全保障は日本の問題である。
その、日本の安全保障が脆弱だからと言って、アメリカが先制攻撃をしないなどというのは、一部の日本人の考える自己中心的な、お花畑の発想である。アメリカは自国兵士の犠牲も覚悟で行動している。それを、自国をロクに守れない日本が「我々がやられるから、アメリカは攻撃できない」などというのは、虫が良すぎるし、同盟を裏切るとも取れる言い分である。どこまでアメリカに甘え、依存する気なのか。
例えば自民党山本一太議員がこのような発言をしていたが、与党の議員がこの程度の認識なのであるから、お粗末としか言いようがない。こんな理屈で、アメリカは攻撃しないから安心しろなどと政治家が言うのでは、国民は迷惑である。
したがって、日韓の被害を理由にアメリカが軍事行動を起こさないということはないし、日韓に被害が出たとしても、それはアメリカの責任ではない。
このような情勢下で、未だに憲法を変えられずにいる日本であるが、自国の防衛には自国で責任を持つしか無いのである。

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